【福岡】健康診断の血液検査でわかる内容とは?受診前に知っておきたいポイントを解説
「健康診断の血液検査で何がわかるの?」と疑問に感じたことはありませんか?
血液検査では、肝臓や腎臓、糖代謝、脂質、血球の状態など、全身の健康状態を細かくチェックできます。
この記事では、血液検査でわかる主な項目や意義、さらに正確な結果を得るための注意点をわかりやすく解説します。
健康診断を受ける前に知識を深め、検査結果をより効果的に活用しましょう。
1. 血液検査でわかる主なこと
血液検査は、体の健康状態を把握するために非常に重要です。
肝臓や腎臓、糖代謝、脂質、血球、感染症など、さまざまな臓器や機能の異常を発見することができます。
1.1. 肝臓の健康状態
肝臓は体内の解毒や代謝を担う重要な臓器です。
血液検査では以下の数値から肝臓の状態を把握します。
1.1.1. GOT(AST)・GPT(ALT)
これらの数値が上昇すると、急性・慢性肝炎、脂肪肝、アルコール性肝炎、肝硬変などが疑われます。
1.1.2. γ-GTP・アルカリフォスファターゼ(ALP)
肝臓や胆道系の異常がある場合に上昇することがあります。
1.1.3. 総タンパク・アルブミン
肝臓の機能だけでなく、栄養状態の指標としても用いられます。
低下している場合、栄養不足や肝疾患の可能性があります。
1.2. 腎臓の機能
腎臓は体内の老廃物を排出する役割を担っています。
以下の数値から腎臓の状態を評価します。
1.2.1. 尿素窒素(BUN)・クレアチニン
腎臓の機能が低下するとこれらの数値が上昇します。
腎炎や腎不全が疑われる場合に特に注目されます。
1.2.2. eGFR(推算糸球体濾過量)
腎臓のろ過機能を数値化したもので、腎機能の早期低下を発見する指標となります。
1.3. 糖代謝の状態
糖尿病など血糖値に関わる疾患の有無や管理状況を評価します。
1.3.1. 血糖値
空腹時血糖や随時血糖の値が高い場合、糖尿病や血糖異常が疑われます。
1.3.2. HbA1c(ヘモグロビンA1c)
過去1~2ヶ月間の平均的な血糖値を反映します。
糖尿病の診断や治療経過を評価する際に用いられます。
1.4. 脂質のバランス
血液中の脂質の状態は、動脈硬化や心疾患リスクと深く関係しています。
1.4.1. HDLコレステロール(善玉コレステロール)
血管内のコレステロールを回収する役割があります。
低下すると動脈硬化のリスクが高まります。
1.4.2. LDLコレステロール(悪玉コレステロール)
血管壁にコレステロールを蓄積させ、動脈硬化を進行させる原因となります。
1.4.3. 中性脂肪(トリグリセリド)
増加するとLDLコレステロールと同様に心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まります。
脂質異常症は動脈硬化や心血管疾患、大動脈瘤、脂肪肝などを引き起こすため、早期発見と治療が重要です。
1.5. 血球の状態
血液中の血球成分の異常は、貧血や感染症などの手がかりとなります。
1.5.1. 赤血球・ヘモグロビン(Hb)
これらの値が低い場合、貧血の可能性があります。
一方、増加している場合は脱水や多血症が考えられます。
1.5.2. 白血球(WBC)
白血球は免疫機能を担い、細菌感染や炎症がある場合に増加します。
減少している場合は免疫力低下が疑われます。
1.5.3. 血小板
血液を固める役割を果たします。
数値の異常は、血小板減少症や血液疾患の兆候となる可能性があります。
1.6. 炎症・感染症の有無
1.6.1. CRP(C反応性タンパク)
細菌感染や炎症があると上昇する数値です。
組織の損傷や腫瘍でも上昇することがあります。
1.7. 感染症検査
B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIVなどの感染症の有無を調べることができます。
これらは血液中の抗体や抗原の有無を確認することで診断されます。
2. 血液検査の注意点
血液検査は、体の健康状態や異常を正確に把握するために行われます。
そのため、検査前の食事には注意が必要です。
特に、前日の夜から食事を控えることが推奨されます。
2.1. 食事が血液検査に及ぼす影響
私たちが摂取する食べ物には糖質や脂質が含まれており、以下のような影響を及ぼします。
2.1.1. 血糖値の上昇
食後は血液中の糖分が増えるため、血糖値が一時的に高くなります。
2.1.2. 中性脂肪値の上昇
脂質の多い食事を摂ると、食後数時間は血液中の中性脂肪が増加します。
食事の影響が残った状態で検査を行うと、実際の健康状態とは異なる数値が出る可能性があります。
正確な検査結果を得るためには、指定された時間までに食事を終え、その後は絶食することが重要です。
3. 健康管理のために
血液検査の結果に異常が見つかった場合でも、早期の対応と適切な治療を受けることで、多くの問題は改善可能です。
定期的な健康診断や血液検査を受けることで、自分の体の状態を知り、必要に応じて生活習慣を見直すことが大切です。
また、異常が見つかった場合は放置せず、医療機関での再検査や精密検査を速やかに受けるよう心がけましょう。
福岡市東区かしい駅前内科・脳神経クリニック
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